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논문 기본 정보

자료유형
학술저널
저자정보
저널정보
한국일본근대학회 일본근대학연구 일본근대학연구 제59호
발행연도
2018.1
수록면
141 - 152 (12page)

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本稿では、椎名麟三󰡔懲役人の告発󰡕を論じた。先行論では十分に論じられていなかった、主人公の内面における変貌の相と、作品のテーマにおけるキルケゴールからの影響を考察し、それにより、作者の真の主張を読みとろうとした。キルケゴールは、「キリスト教」の「救済」は「死んだもののように生きることにある」と説いたのだが、それを主なテーマとして、作者はこの小説を書いたのである。作者は、深い「絶望」から出発するプレ・クリスチャンとでも言うべき青年を通して、彼の「生」に対する姿勢が徐々に変わっていく過程を描き、「死」から持たされる「虚無」を超克するプロセス、つまり「死んだように生きる生き方」、「復活」としての「救済」というキリスト教の福音を伝えているのである。 しかし、主人公がキリスト教で言う「復活」の啓示にたどり着くためには、先ず神との感応を遂げなければならない。そこで作者は、少女を犯して殺すという衝撃的で惨い事件を通して、主人公にして切実に神を呼び掛けさせる。しかも主人公が神を連呼するところは便所であるのだが、これらの展開もなお、キルケゴールの説く、「自己の本質が震撼せしめられた人のみが、神との関係にはいったといえるのである」や、「神の最も近くに迫ることができるのは、神から最も遠く離れている場合である」との箇所からの影響であると考えられる。

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